【レポート】2022 SUPER GT RD.3 SUZUKA 10号車 TANAX GAINER GT-R

【レポート】2022 SUPER GT RD.3 SUZUKA 10号車 TANAX GAINER GT-R

2022年5月28日(土曜日)
公式練習(P18)9:25~11:00
天候:晴 コース:ドライ 気温/路面温度:開始26度/36度 終了28度/38度

初夏を思わせる陽気の中、SUPERGT第3戦鈴鹿ラウンドは開催された。コロナ禍の規制もほぼ解かれ、グランドスタンドの客席も、全席が発売されている。ここ鈴鹿は、GAINERの本拠地であり、例年通りサポーターシートを設置している。熱望する2台そろっての表彰台を目指し、練習走行は開始された。

走り出しは富田竜一郎から。前回優勝はしたものの、完全優勝を目指してマシンをチェックする。走り出しはターンインからのオーバーステアがあり、フロント、リアの足回りのセットチェンジを順に行う。なかなかオーバーステアは改善されず、タイムも思うように上がらない。その後大草りきと交代するが、オーバーステアのコメントが。何度か調整を行い、このセッションは、18番手で走行を終えた。

2022年5月28日(土曜日)
公式予選Q1 15:03~15:13 Q2 15:38~15:48(Q1グループB:P4 / Q2:P1→タイム抹消)
天候:晴 コース:ドライ 気温/路面温度:Q1開始時28度/44度 Q2開始時28度/38度

午後からも気温はあがり、30度に届きそうな気温の中予選は開始された。10号車のQ1はB組でスタート。アタック担当は富田。約1分ピットで待機してからコースへ。計測1周目のアタックで6番手、2周目には1’57.611で4番手に。ラストアタックの周はタイムが更新出来ず5番手。しかしその後3番手のマシンが4輪脱輪でタイム抹消になり、4番手でQ2に進出を果たした。

Q2を担当するのは大草。1分30秒ピットで待機しコースへ。アタックを開始する。計測1周目に6番手、2周目には1’56.552のタイムでトップに浮上。そのままこのタイムを更新するマシンはなく、大草の初めてのポールポジションが決まったと思われたが、再車検時の車両最低車高違反が見つかりタイム抹消となり、明日は最後尾からのスタートが決まった。

富田竜一郎選手コメント
練習走行から思い通りの車には仕上がらなかったのですが、エンジニア、メカニックが頑張ってくれて、予選までに良い状態にしてくれました。ただ僕のアタックはあまり良くなかったのですが、それでもQ1を軽々通れるくらい車のパフォーマンスも、DUNLOPさんのタイヤも制動屋さんのパットも非常に良く、良いレースになるかと思っていました。Q2では大草君が驚異的なタイムを出してくれたのですが、結果的には最後尾スタートになってしまいました。僕たちがここで速かったことは証明できたので、逆に明日は失うものがないレースになるので、2人で思いっきり行くだけいって、みんなが沸くようなレースになれば良いと思っています。

大草りき選手コメント
今週正直フリー走行から調子が良いとは言えなかったのですが、フリーでチームと富田さんとしっかり話し合って、予選に良い車を準備する事が出来、富田さんも良い感じでQ1を通過してくださって、Q1で感じた事をアドバイスして貰いながらQ2アタック出来ました。走りも決め切れたことは自信につながりました。今回車両規定違反でビリからのスタートにはなるのですが、失うものは何もないので、ガッツガツいってやろうと思っていますので、応援よろしくお願いいたします。

2022年5月29日(日曜日)
決勝(P15)
天候:晴 コース:ドライ 気温/路面温度:開始時30度/50度 終了時31度/38度

今日も朝から日差しがあり、レース開始前のウォームアップ走行時ではすでに30度を超え、路面温度も50度に到達していた。ウォームアップ走行は、大草からスタート。マシンのバランスは悪くなく、ただタイヤが暖まってくるとオーバーステア気味に。走行開始13分頃にドライバー交代をしようとしたが、20号車GR86がデグナーカーブ立ち上がりで単独スピンし大きくクラッシュ。ガードレールも破損したため、この時点で赤旗中断しウォームアップ走行は終了してしまった。

ウォームアップ走行の赤旗中断と、ガードレール修理の為にスタートは10分遅れで開始された。スタート担当は大草。フォーメイションラップが2周行われるので、1周を通過するタイミングでピットへ。最後尾スタートとなったため、ピットスタートを選択。

500クラスのスタートシグナルがブルーに変わり、先に給油しジャッキアップ、タイヤを4輪替えピット出口へ。ピット出口のシグナルが青に変わりコースへ。300クラスの最後尾を追いかける。4周目に48号車GTRをセクター3でかわし、翌周には3台まとめてセクター3で抜き23番手に。6周目に31号車PRIUSもかわして22番手。周回毎に前車をパスしていく大草。ラップタイムもトップと遜色ないタイムで走行。10周目に87号車HuracanがタイヤのバーストでSCが導入された時には20番手に。14周目にリスタートとなり、ピットに入りタイヤ交換のみを行うチームもあり、ポジションは13番手まで浮上する。19周目頃からルーティーンのピットが始まり、22周目に10号車も富田と代わるためにピットへ。ピット作業も早く全車がピット作業を終えた時には、10番手に上がっていた。

しかし、ピット作業前に後方にいたマシンも、タイヤ無交換、2本交換のチームもあり先行を許してしまっていた。そんな中30周目にヘアピンで、50号車に接触しスピンをさせてしまっていた事のペナルティが科せられ41周目にそのペナルティを消化し、9番手までポジションをあげていたが、15番手に後退。前車との差も20秒以上あり、そのままのポジションでチェッカーを受けた。

藤井一三監督コメント
予選Q1を順調に進み、Q2ではポールポジションを獲得して皆で喜んでいたのですが、その後の再車検で車高が僅かに足らず、予選タイムの抹消という事に。決勝レースは最後尾からとなってしまいました。富田、大草の両選手共に速さをみせていただけに申し訳ない事になってしまいました。速さを十分に発揮出来るであろう作戦でレースに臨んだのですが、度々のFCYとSCにより思った程は順位を挽回出来ず、最後は他車両と接触で順位を落としてしまいました。車両、ドライバー共に速さはあったのですが結果に繋げることが出来ませんでした。今の調子を維持して次回またチャレンジします。応援を頂きましてありがとうございました。

富田竜一郎選手コメント
僕に代わる前までは、11位くらいだったと思うのですが、ピットの作業が非常に速く、ピット入る前に争っていたマシンよりも少し前に出ることが出来ました。そこから数台オーバーテイクして順位は上げてこれたのですが、その最中に50号車と接触していまい、相手がスピンしドライブスルーの裁定を受けてしまいました。軽率な事をしてしまいました。チームとしては、厳しい状況から、ポイント獲得圏内まで来られたのに、チームにも大草君にも申し訳ないことをしてしまいました。サポーターシートを購入して頂いた皆様にも非常に申し訳なく思っております。

大草りき選手コメント
僕のスタートは、最後尾そしてピットからのスタートでした。まず300の隊列に追いつくのに必死でした。荒れたレースでしたが、その中で車をぶつけずに無傷で帰ってこれたことは、、最低限自分の仕事は出来たんじゃないかと思います。昨日の幻のポールから、決勝でも速さを保てなかった事が、反省するべき事だと思っております。次戦までにきっちりと準備していきたいと思います。