【レポート】Rd.3 オートポリス 10号車 GT-R NISMO|SUPER GT2017

【レポート】Rd.3 オートポリス 10号車 GT-R NISMO|SUPER GT2017

5月20日(土曜日)

公式練習 9:00~10:35
天候:晴/コース状況:ドライ Pos.15

ノックアウト予選 1回目 13:30~13:45
天候:晴/コース状況:ドライ Pos.15

ノックアウト予選 2回目 14:15~14:27
天候:晴/コース状況:ドライ

熊本、大分地震の影響で、昨年はオートポリスでの開催が中止になり、 2年ぶりの開催となる九州決戦。 真夏を思わせるほどの日差しの中、走り出しは熊本出身の吉田広樹から。
震災後の路面回収や中国からの黄砂の影響もあるのか、かなり路面は埃っぽく、さらさらしている感じで、なかなかグリップが上がってこない。
富田竜一郎も路面状況と、マシンバランスの確認のためにコースへ。富田もびっくりする位グリップしないと訴える。アンダーもあるが、オーバーもあり、ハンドルを切っていけない。前後のスタビ、ウイング、車高などを調整。いろんなセットを試し、ベストバランスを見つけて行く。
その後占有時間に入り、吉田に交代。サーキットサファリもセットアップに費やし、スプリングを交換。このセッションは15番手で走行を終えた。

Q1を担当するのは、吉田広樹。
午後からも日差しは強く、気温も路面温度も予想を遙かに超える。
全車がコースインしてから、最後に吉田はピットを離れていく。
しかし開始3分後に、№52MC(マザーシャーシ)がコースオフし、赤旗中断。

さぁこれからアタックという時の赤旗は、タイヤの一番タイムの出るタイミングを逃してしまうことになる。
条件は他車も同じということで、再開と同時に吉田もアタックを開始する。計測2周目に、01‘45.926で暫定3番手。
しかし、今回のオートポリスは、車重の軽いJAF勢が優位で、次々とタイムを更新していく。

残り1分を切ってラスト1周。

この時点で15番手だったが、ラストアタックもタイムを更新することが叶わず、Q1敗退により、15番手のポジションから明日はスタートする。

 

 

富田 竜一郎ドライバーコメント
僕たち10号車は、予選15番手とQ1敗退となりました。
フリープラクティスから、予選のスタートまでの間で、かなりマシンのパフォーマンス的には、上位にあがれるだけの力があると感じています。
明日は吉田選手と力を合わせて、表彰台目指してがんばります。

吉田 広樹ドライバーコメント
予選では、自分のミスでまとめられなかった事が、Q2に繋げられなかった一 番の理由だと思っています。チームのみんなと富田君に申し訳なかったです。 朝のフリー走行の感じだと、レースのペース的には戦えると思ったので、明日 のスタートからしっかりと挽回できるようにがんばりたいと思います。

 

 

5月20日(日曜日)

決勝RACE 14:05~
天候:晴/コース状況:ドライ Pos.15

向かえた決勝日、晴天に恵まれるも、時折雲が現れ、昨日よりも思ったほど気温が上がってこない。
スタートを担当するのは、吉田。
大分県警察の白バイ5台、パトロールカー2台のパレードラップの後、1周のフォーメーションラップが行われ、2年ぶりのオートポリスでのレースがスタートした。

1周目で№30PRIUSをパスし、14番手でコントロールタワーを通過。
4周目に、500クラスと300クラスが絡む多重クラッシュが発生し、SCが入る。12周目にSCが解除されると、前方の№3GT-Rを追いかける。
20周を過ぎた辺りから、ルーティーンのピットインをするマシンも現れ、吉田も26周目にルーティーンのピット作業を行うためにピットへ。
この時点で8番手。メカニックの素早いピット作業のアシストもあり、33周目に№5MC(マザーシャーシ)を交わし、この時点で10番手まで上がってくる。
富田もドライバー交代をした早々のペースは、トップを争う車両と遜色ないタイムで走行。
全車がピット作業を終えた43周目の時点で、7番手まで浮上していた。
50周目辺りから、グリップ感が悪くなり、徐々にラップタイムが落ちてくる。そんな中でもポジションを落とすことなく、懸命に周回を重ねる。

しかし、チェッカーまで3周を残して、とうとう限界まで達してしまう。
懸命にポジションを堅持しようとしたが、最後にはスタートと同じ15番手でチェッカーを受けることになった。

 

 

富田 竜一郎ドライバーコメント
15番手からのスタートと、少し厳しい位置からのスタートでしたが、序盤の混 乱にも巻き込まれることなく、吉田選手が淡々とドライブしてくれたことと、素早いピットワークのおかげでかなり順位をあげることができました。
ですが今回採用したタイヤが若干今回の路面状況にあわず、後半はかなり 苦しいレースになってしまいました。
ラスト数周で他車に接触されたこともあり、ポイントをとれなかったのがすごく 残念です。

吉田 広樹ドライバーコメント
次回のレースまでにはテストが続きますので、しっかり立て直していきたいです。応援ありがとうございました。
最終的に15位で終わったことは、非常に残念で悔しい結果だったのですが、自分が今回初めてスタートを担当し、もちろんポジションをあげることが目標 ではあったのですが、接触なしでちゃんと富田君にバトンをつなぐことを意識 して走っていました。その中でも少しでも順位を上げられたことはよかったと 思っています。富田君もがんばって走ってくれて、ピット作業も速く、一時は7番手まで順位を上げてくれました。最後にタイヤのグリップが落ちてきちゃって、15位まで落ちてしまいましたが、今後暑くなってくる時期で、タイヤの限界 だったり、僕たちに足りない部分が見えたレースだったので、今回は悔しい思 いをしましたが、次につながるレースになったと思っています。次頑張ります。

田中 哲也総監督コメント
予選は決勝を重視したタイヤを選択していました。いかに決勝ラップを安定さすか、それで予選はなるべく前のポジションを獲得するか、のパター ンでやってました。Q1突破が課題にはなるのですが、その状況下で、後一歩のところでQ1敗退になってしまいました。
Q1を通れなかった事は残念でしたが、それなりのポジションにつけたと思っています。ただもう少しタイヤの選択で、楽にQ1通ることが出来れば、もっと楽に決勝を走れるのですが、その点が今後の課題です。
決勝は淡々と走行し、最後グリップダウンに悩まされ、ペースを最後まで保つことが出来ませんでした。
それにより順位を落としてしまった事は、非常に残念でした。同じ車両の3号車も苦しんでいるようでしたので、最後まで安定して走ることが出来 ていれば、ポイント獲得できていたのではないかと思うと、非常に残念です。次のレースに向けて、改善していきたいと思います。