10号車 Round.1 RACE REVIEW
4/4(sat)ー 5(sun)
今年も岡山国際サーキットにおいて、2015 AUTOBACS SUPER GT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』が開幕した。
今シーズンのGT300クラスはマザーシャーシなど参戦車種の多様化、エントリー台数の増加により昨年以上に激しい戦いが繰り広げられることが予想された。
そして今年の10号車もマシンをNISSAN GT-R NISMO GT3にスイッチ。ドライバーラインナップも全て一新。Aドライバーに500経験も豊富なAndre Couto、Bドライバーにはニスモアスリートドライバーで、今年バサースト12時間で優勝したGT-R使いの千代勝正を起用し、11号車と共にチャンピオン争いの出来る体制で臨む。
昨夜の雨は止んではいるものの、路面は完全なウエット路面。
ウエットタイヤを装着し千代がコースへ。徐々に乾いていく路面状況を確認しピットへ。タイヤに負担が掛かるため、少しウエイティングをしてCoutoがドライタイヤでコースへ。
セットの確認をして、その後 再び千代と交代しこのセッションは終了した。
その後、今までは日曜日朝のフリー走行後に行われていたサーキットサファリが土曜日の練習走行後に行われることになり、予選までの最終確認をこの時に終えた。
午後の予選は完全なドライ路面。気温もぐんぐん上がり、5月上旬頃の気候に。
Q1を担当するのはCouto。開始後3分が経過してからコースへ。
5周計測中4周目に、トラフィックに捕まりながらも3番手の01‘27.129のタイムでQ2進出を果たした。
500クラスの予選を挟み、今年最初のグリッドを決めるQ2がオンタイムで開始された。
担当するのは千代。開始時間から少し遅らせてコースへ。
計測3周目に、その時点のトップだった11号車平中の01‘26.828のコースレコードタイムを更新する、01‘26.532のタイムでトップへ。
残り時間もまだ3分ほどあったが、そこからタイムを更新するマシンはなく、ポールポジションが確定し、GAINERの2台がフロントローを独占するさい先の良いスタートになった。
Andre Couto:ドライバーコメント
今日はポールが獲れて本当に良かった。
GAINERで1-2は凄いことだよ。
GT-Rで初めての予選でしたが、GAINERのGT-Rは素晴らしかった。
しかし明日の決勝があるので、まだ仕事は半分残っている。
明日の天気は雨なのかどうなのかわからないけど、レインでもドライでも難しいコンディションは誰しも同じ状況なので、トラブルなしで良いレースをして良いポジションでチェッカーを受けてポイントを沢山獲得したいよ。ベストを尽くすだけだよ。
千代 勝正:ドライバーコメント
2015年初めてGAINERとの仕事で、ポールポジションを取ることが出来て、オーナー、Teamスタッフ、DUNLOPさん、関わった全ての方の努力のおかげだと思うので、本当に感謝しています。
オフシーズンのテストから車の速さだったり、運転のしやすさだったり、タイヤのパフォーマンスだったりが非常に良く感じていました。
Q1でCouto選手が良いタイムを出してくれたことで、良いフィーリングだったことを伝えてくれていたので、Q2は自信をもって自分のベストに近い走りが出来て、その結果ポールが獲れて凄くうれしいし、また11号車のSLSが2番手でTeamが1-2て事で、本当にシーズン最高のスタートが切れました。
明日の決勝が残っているので、仕事はここで半分だと思うので、明日も良い結果が出るように、頑張りたいと思います。
4/4(SAT):QUATIFY
CIRCUIT:岡山国際サーキット
入場者:9300人
#10:GAINER TANAX GT-R
ドライバー:Andre COUTO/千代勝正
公式練習[9:00~10:35]
曇/ドライ/気温15度/路面温度:18度
ノックアウト予選 1回目[14:50~15:05]
曇/ドライ/気温:23度/路面温度:28度
ノックアウト予選 2回目[15:35~15:47]
曇/ドライ/気温:23度/路面温度:28度
昨年の開幕戦も雨が降ったり止んだりの難しいコンディションのレースだったが、今年も同じように雨が絡む決勝日となった。
朝から降り続く雨に早々とウエット宣言が出される。
ウエットタイヤを装着し、Coutoがピットを離れていく。開始10分後に22号車SLSが、スピンしスポンジバリアを大きく飛ばしクラッシュしたために赤旗中断になる。10分の中断の後、5分間だけ走行時間が延長され再開。
徐々に雨脚も弱まって来たが、タイヤはそのままで残り10分で千代と交代しこのセッションは終了した。
サーキットサファリも土曜日になった事と、赤旗中断により走行時間も短くなってしまった事もあり、少しの不安要素を 残した。
気温は昨年より高め、路面温度は昨年と同じ。
雨は止んでいたが、空は相変わらずグレーの雲に覆われていた。
しかし、雨雲レーダーでは雨雲は当分現れず、このまま回復方向だと思われた。
しかし路面は完全なウエット。グリッドに着き、セット変更、タイヤ選択にどのマシンも悩んでいたようだ。
フォーメーションラップ開始5分前で作業は禁止される為、ギリギリまで悩み抜いた結果、朝Coutoが履いてフィーリングの良かったタイヤを選択し全てをCoutoに託す。
パレードラップ、フォーメーションラップが終わり、2015年の開幕戦がスタートを切る。
ポールショットを奪ったのはCouto。このまま逃げ切れるかに思われたが、今年からブリジストンタイヤを履く31号車PRIUSが、予選5番手の位置から一気にCoutoを責め立て始める。1周3秒近く速いラップを刻み、3周目にパスされてしまう。続けて55号車CR-Zも5周に渡ってバトルを繰り広げるが、7周目に先行を許す。この2台のラップタイムは別格で、どんどん後続車を引き離していく。
再び後方から上り調子AUDI2台がじわじわと接近し、12周目に21号車、14周目に86号車にパスされる。
路面状況が乾いていく中で、Coutoも最大限タイヤを持たせながら走行を続ける。約半分の37周目にピットへ戻り千代と交代するときには6番手まで後退していた。しかしピット作業をノーミスでこなし燃費の悪いGT-Rでも、コースに復帰したときにはポジションを落とすことなくピット作業を終えたマシンの中ではトップを走行。全車がピット作業を終えた時点で4番手を走行。
しかし、決勝は予選の様に、タイヤとのマッチングがベストとは言えず、徐々にペースの落ちてきた千代に、後方車両が容赦なく襲いかかる。ピット作業で抜いた格好となった86号車、YOKOHAMAユーザーの0号車SLS、25号車MCにパスされたが、なんとかGT-R最高位の7番手でチェッカーを受けた。
Andre Couto:ドライバーコメント
誰にとってもハードなレースだったと思います。決勝では今日できた最高のポジションだったと思います。シーズン初めにポイントも取れました。次の富士では必ず大量ポイントを取ります。
今日のTeamは全てに於いてパーフェクトな仕事をしました。GT-Rも一歩ずつ進んで行きます。富士では良いパフォーマンスを見せられるよう、ドライのコンディションだったとしても、インターミディエイトのコンディションでも、ウエットコンディションでも今日の7位よりも上位でチェッカーを受けられるように頑張ります。
千代 勝正:ドライバーコメント
今回はタフなレースだったと思います。
スタートのコンディションが非常に難しい状況の中、Coutoが浅溝を選択して出て行ったのですが、もう少し雨が降ってくれてたら、Teamとしては良かったんじゃないかと思います。
他のタイヤメーカーが雨の少ない中で、凄く良いパフォーマンスを見せられて、正直ペースが上げられない状態の中、Coutoがタイヤを壊さずに30周以上引っ張ってくれて、僕のスティントに繋いでくれたのですが、後半雨が強くなることを願い、タイヤをセーブしながら走っていましたが、想定よりも雨が来るのが遅くて、その時 にはペースを上げることが出来ず、防戦一方のレース展開になってしまいました。
ピットはノーミスで、これによってかなり前に出ることが出来たし、Team全体で良い仕事は出来、ポイント圏内でチェッカーが受けられたと事でホッとしています。ドライだったら絶対勝てたレースだったと思うので、次の富士はTeamに優勝をプレゼント出来たらと思います。
田中 哲也:監督コメント
予選からいうと2台ともが素晴らしい結果だった。思った以上にブリジストンタイヤ勢が凄く速かったりとか、ウエット性能に於いてライバルが凄く進歩してきた印象を受けました。
その部分でも改善していかなくてはいけないと思っています。車にしても、他がどんどんレベルアップしてきているので、うかうかしてられないですね。車のポテンシャル、チームのポテンシャルは十分あると思うので、しっかりと次までに改善して、取りこぼした分を次のレースで取り返したいと思っています。
4/5(SUN):RACE
CIRCUIT:岡山国際サーキット
入場者:12000人
#10:GAINER TANAX GT-R
ドライバー:Andre COUTO/千代勝正
フリー走行[9:00~9:30]
雨/ウエット/気温17度/路面温度:17度
決勝[14:30~]
曇・雨/ウエット/気温:18度/路面温度:20度