【レポート】2024 SUPER GT RD.2 FUJI 11号車 GAINER TANAX Z

【レポート】2024 SUPER GT RD.2 FUJI 11号車 GAINER TANAX Z

2024年5月3日(金曜日)
公式練習(DNS) 9:00~10:35
天候:晴れ 気温:開始時18度/終了時19度 路面温度:開始時24度/終了時32度

開幕戦を走行することが出来ず、実質の開幕戦となるGAINER TANAX Z。レースウィークの3日間は、天気も良く五月晴れとなった。今年からは予選方式が変わり、ドライバー二人ともが予選を行い、合算でグリッドが決まる。

搬入日の車検では、初参戦の車両は安全面に加え、全ての車両寸法を測り、レギュレーションに合致しているか調べられます。ここで車幅が車両規則に合致せず、予選日の7時に再車検を告げられました。設計変更等により、遅れに遅れてしまった車両ですが、なんとか深夜未明まで作業を行い修正を行いました。連日の深夜までの作業にもかかわらず、メカニック達の力には本当に脱帽いたします。予選日の朝となり、再車検を行いましたが、車検場で行う寸法とピット内で行う寸法に誤差があり、昨日車検場で聞いた寸法とではかなりの誤差があり、再びオフィシャルから車両修正を言い渡されてしまいました。フリー走行前の8時30分までの期限を与えられ急ピッチで作業を進めます。なんとか再び車検を受けましたが、1カ所のみ数値が合致せず、フリー走行は出走出来ないことになりました。予選に向けて車両修正を間に合わせるべく、メカニック総出で作業を行いました。

2024年5月3日(金曜日)
公式予選Q1 14:43~14:53 (Q1グループA:P4) 公式予選Q2 15:13~15:23(DNS) 予選順位:P27
天候:晴れ 気温:開始時24度/Q2途中22度 路面温度:開始時35度/Q2途中34度

予選前の最終の車検で、無事に車検通過し予選を走行することが許可されました。本当のぶっつけ予選にQ1をアタックする富田も初めての経験だと話す。セットもエンジニアと相談し決める。コースオープンと同時にピットを離れる。1周目は車の確認をしながら周回。異常もなかったため、周回を進めて行く。計測1周目に2番手タイムを計測。2周目に7番手、とタイムを徐々に上げていく。4周目にはQ1B組を合わせても5番手タイムの01‘36.484をマークし4番手でQ2グループ1に駒を進めた。しかし、Q2グループ1を担当した石川がピットを離れる事が出来ない。ギアが入らないトラブルにより予選時間内にコースイン出来ずに、明日は最後尾スタートが決定した。

富田竜一郎選手コメント
午前中から色々あって、走行が全く出来ない中での予選でした。予選までにスタッフが車を間に合わせてくれて、Q1を走ったら思った以上にタイムが良くてホッとしました。年末からみんな凄く大変な仕事をしてきて、ようやく車を形にしてくれました。良い車にも仕上げてくれて本当に感謝しています。Q2走れなかった事は残念でしたが、最初のレースでごちゃごちゃしてるポジションでもまれるよりは、最後尾で安全にスタート出来る事は良かったかなと思います。明日は精一杯頑張ろうと思います。

石川京侍選手コメント
まず走れて良かったです。フリー走行は色々あって走れませんでしたが、スタッフのみんなが昨日も深夜まで作業してくれて、富田さんもQ1で良い走りを見せてくれたのでホッとしました。今日はまだ走れてませんが、どんな車になっているか楽しみです。明日はがんばります。

2024年5月4日(土曜日)
決勝(DNF) 13:36~
天候:晴れ 気温:スタート時24度/ゴール前23度 路面温度:スタート時40度/ゴール前35度

今日も五月晴れのすがすがしい晴れの中、GAINERの開幕戦とも言える第2戦富士3時間レースが富士スピードウェイで開催された。レース前のウォームアップで昨日の原因を解明し、スタート。多少の初期トラブルは発生していたが、なんとか二人のドライバーはドライブし、22番手で走行を終えた。

SUPERGTは地元警察とともに交通安全啓発活動を行なっており、今回も静岡県警察車両の白バイおよびパトロールカーの先導によるパレードラップが実施された。パレードラップが終わり、1周のフォーメーションラップが行われSUPERGT初の3時間レースがスタートした。

スタートドライバーは富田。1周目に25位にポジションアップ。前を走る360号車GT-Rを追いかける。10周目にかわして24番手に。前を行くのは25号車Supra。2周でパスし23番手。徐々に心配していた熱害の症状が出始める。まだまだ完成していないGAINERTANAXZの為、初期トラブルはどうしても出てしまう。30号車GR86を抜いたその後の1コーナー侵入前に車内に白い煙が立ちこめ、何かがもえる匂いがしたため富田が急遽マシンを2コーナー内側に止める。そのためFCYが導入される。しかし時間をおくとなんとかスタートが出来たため、オフィシャルの許可を得て再スタートしピットへ戻ってくる。トラブルと思われるところを確認し、メカニックが作業に入る。石川にドライバー交代し再スタート。ステアリングがおかしいとピットへ。15時39分に再スタートをする。しかし14周走った時点で再び熱害の症状が出てピットへ。残り20分位でコースインも考えたが、完走扱いになることもなく、他車の迷惑になりかねないと判断し、GAINERTANAXZの開幕戦はリタイヤとなった。

藤井一三監督コメント
遅れていましたGT300フェアレディZですが、何とか間に合いレースに参加する事が出来ました。新作車両にありがちなトラブルもありましたが、多少覚悟はしておりました。予選では速さの片鱗を示せたかと思います。今後テストでトラブル対策、セットアップを重ねてRd-3鈴鹿では、良いところをお見せできると思っています。応援を頂きましてありがとうございました。

富田竜一郎選手コメント
予選Q2でトラブルがあり最後尾からのスタートだったのですが、車的に苦しいところがあって、完走にはなりませんでした。またチームとしてはこれは覚悟していた部分ではあったのですが、昨日のフリー走行が走れなかった事でチェックが出来ませんでした。このことをポジティブに捉え、この後に行われますGTE鈴鹿テスト、第3戦鈴鹿と続きますのでしっかりと少しずつ仕上げていって、今後きちんと戦える車になれば良いと思っています。決勝中のペースも周りと比べて悪くなく、ポテンシャルは凄くあると思うので、トラブルを改善していけば必ず戦えると信じています。また応援よろしくお願いいたします。

石川京侍選手コメント
レースはトラブルがあって完走にはなりませんでした。僕も乗れてない中で、チームが一生懸命車を直してくれて連続周回できたことはホッとしています。これからテストもありますし、シーズンは始まったばかりですし、決勝ペースも悪くなかったので本当に今後が楽しみな車だと思います。応援ありがとうございます。