【レポート】2023 SUPER GT RD.6 SUGO 11号車 GAINER TANAX GT-R

【レポート】2023 SUPER GT RD.6 SUGO 11号車 GAINER TANAX GT-R

2023年9月16日(土曜日)
公式練習(P12) 9:15~10:50
天候:曇り コース:ウェット/ドライ 気温/路面温度:開始33度/39度 終了26度/30度

サクセスウエイトが一番重たくなる第7戦は、アップダウンの激しいスポーツランド菅生で開催された。練習走行開始時の路面はまだウエット部分が多く、ただ雨は降っていないためどんどんと乾いていく。このため、路面がある程度乾くまで走行を見合わせる。15分様子を見て、富田竜一郎から走行を開始する。この時点でピットロードはほぼドライ。

公式練習開始早々から走行していた52号車SUPRAは1分19秒636で走行。昨年のポールタイムより約2秒落ち。路面も徐々には出来上がりつつあるようだ。15分ほど走行し石川京侍と交代。マシンの挙動をチェックし再び富田と交代する。アンダーステアがかなり酷いようで、ダンパーの調整を行う。タイヤ毎に富田、石川とチェックを行いマシンセットを進める。走り出しから極端に悪いイメージは無く、このセッションは12番手で終了した。

2023年9月16日(土曜日)
公式予選Q1 14:58~15:08 (Q1グループB:P8) 公式予選Q2 15:33~15:43(P12)
天候:晴れ コース:ドライ 気温/路面温度:Q1開始時26度/29度 Q2終了時27度/30度

Q1を担当するのは富田。直前のFIA-F4第9戦の決勝レース終了後、雨が降りはじめ、見る間に路面が濡れてしまう。Q1ではウエット宣言(ウエットタイヤの使用許可)が出されたものの雨は止むが、Q1Aは完全にウエット。しかしB組が始まる頃には路面も乾き始め判断が分かれるほどに。富田はドライタイヤを選択し、コースオープンと共にアタックに入る。計測1周目に2番手。3周目はトップに。しかし後半になるほど路面も良くなり、他車もタイムをあげ8番手でQ1を突破した。Q2は石川。石川もオープンと同時にコースへ。1周目にトップタイム。3周目に2番手。しかし目指したタイムは出ているものの、他車はそれ以上のタイムを計測。12番手で予選を終えた。

富田竜一郎選手コメント
今日は朝からそんなにフィーリングも悪くなく、Q1に臨むにあたってセット変更をして臨みました。ただ天候が良くなく、かなり難しい予選になりました。なんとかギリギリQ1を通過する事が出来ました。前回の鈴鹿戦の様に悔しい気持ちで帰らずに済むので、明日に向けて良い状態なのかなと思います。Q2に向けってまたセットを変更して京侍君に任せました。順位的には厳しい順位ですが、タイム的には狙ったタイムだったので明日も良いレースが出来たらと思います。

石川京侍選手コメント
Q1ギリギリかなと思いながら予選を見てました。富田さんがQ1を通過してくれたのでレースに向けて良いグリッドからいけるかなとは思いましたが、Q2頑張ったのですが、タイム的にはそんなに悪くはなかったのですが、順位的には12番手でした。ポイントを狙えない順位ではないので、明日しっかり走りたいと思います。

2023年9月17日(日曜日)
決勝(P12) 13:30~
天候:曇り コース:ドライ 気温/路面温度:開始時28度/33度 終了時25度/30度

昨日に続いて曇り空ではあるものの、湿度が非常に高い決勝日となった。東北で行われる唯一のSUPERGT。日曜日の決勝レース当日は沢山の観客が詰めかけ、今年サーキットの近くに出来た菅生スマートインターからの車で、周辺道路は朝から非常に渋滞していた。決勝前のウォームアップ走行は、石川から。3周計測しピット作業のフルシミュレーションを行い富田と交代。富田は全体的に曲がらないとコメント。このセッションは5番手で走行を終えた。

午後1時30分からの決勝レースは、宮城県警察の白バイ3台、パトロールカー2台の先導による1周の交通安全を呼び掛けるパレードランを行い、さらに1周のフォーメーションラップを経て、300kmのレースはスタートした。スタートを担当するのは石川。1周目はそのままの順位で通過。前は87号車Huracan後方は65号車AMGとのバトルが。ほとんどが0.5秒差の隊列を組んで周回を重ねる。5周目に前方が27号車FERRARIに変わると9周目にかわして11番手。22周目に11号車よりサクセスウエイトの軽い65号車にかわされ12番手に。23周目から早くも1回目のピット作業するチームもあり、11番手に。本格的にルーティーンのピット作業が始まったのが26周目。石川は後半のタイヤライフも考え、できる限りピットを遅らせる。ピットに入る直前まで1分23秒台をキープし、34周目に4輪交換と給油を行い富田をコースへ送り出す。この時点で12番手。ピット作業を行ってる時に、56号車GTRが100号車とピット入り口で交錯し接触。

ドライバーの救護とガードレール補修のため、赤旗が提示されてレースは一時中断となってしまう。
レースは午後3時20分にセーフティカーランで38周目から再開。ピット作業を行っていなかったマシンがルーティーンのピット作業を行い、43周目には9番手を走行。ここで56号車に接触行為と、赤旗中の違反に対して2回のドライブスルーが課され8番手に浮上。後方から迫るストレートスピードの速い6号車AUDIに接触されながらパスされ、52周目に61号車とバトルの末かわされてしまう。5番手を走る61号車BRZから11番手を走る50号車RCFまでは、1つのミスが大きく順位を変えるほどの接近戦を7台で繰り広げる。このバトルと赤旗開けのバトルにより、タイヤが悲鳴を上げ始める。70周目に富田から『もう無理』との無線が入り、2回目のタイヤ交換の為にピットへ。ポイント圏内に留まっていたがこれにより14番手まで後退。
最後は13番手でチェッカーを受けた。その後優勝車両の再車検失格により、12番手で第6戦のレースを終えた。

藤井一三監督コメント
ここ何戦か思うようなレースが出来ていない中、菅生レースで挽回をと思って来ました。練習走行、予選と厳しい性能調整の影響も有って中々上位には食い込めませんでした。それでも予選Q1突破、Q2進出と富田、石川の両選手が大健闘してくれました。決勝レースもバトルを繰り広げながら頑張ってくれたのですが、ポイントゲットまで後少しの所でチェッカーとなってしまいました。次回オートポリスレースも頑張ります。応援を頂きましてありがとうございました。

富田竜一郎選手コメント
前半を京侍君がいいペースで走ってくれてて、良いタイミングでのピットストップになったのですが、思った以上にタイヤの摩耗が激しく、なんとか最後まで耐えようと思っていましたが、ポイント圏内に留まるのも難しい状況になり、2回目のタイヤ交換をすることになってしまいました。僕の実力不足もありますし、チームとダンロップさんともタイヤを詰めていかなれればと痛感しました。大きな課題を残すレースになりました。1ヶ月後のオートポリスに向けて、しっかり整理して残り2戦を全力で戦えるように準備します。

石川京侍選手コメント
フリー走行の時からロングは厳しいのじゃないかと思っていましたが、なんとかミニマムは超えられて、順位的にもギリギリでポイントとれるところで走ってましたが、タイヤもきつくてそんな中でも富田さんが頑張ってくれてました。この経験を活かして次戦のオートポリスでは、挽回しようと思います。