【レポート】2023 SUPER GT RD.5 SUZUKA 10号車 PONOS GAINER GT-R

【レポート】2023 SUPER GT RD.5 SUZUKA 10号車 PONOS GAINER GT-R

2023年8月26日(土曜日)
公式練習(P14) 9:15~10:50
天候:晴れ コース:ドライ 気温/路面温度:開始33度/39度 終了32度/48度

前回の富士レースからBOP(性能調整)が変更され、これまでにも増してこれ以上下げられないという程ブースト圧が下げられてしまい、かなりの苦戦が考えられた。灼熱の太陽が降り注ぐ中、2023年折り返しのレースが鈴鹿サーキットで開催された。

公式練習はFIA-F4の予選が延長されたため、5分遅れで開始された。走り出しは安田裕信から。10分ちょっとピットで待機してから走行を開始。安田からは、ストレートスピードが遅すぎて、裏ストレートで6速に入らないと悲痛な叫びが。15分ほど走行し大草りきと交代。大草も今まで感じたことがないほどの遅さだとコメントする。車もロールオーバーで、足回りのセットアップを進めて行く。その後スタータートラブルで、走行時間が短くなったが、このセッションは14番手で走行を終えた。

2023年8月26日(土曜日)
公式予選Q1 15:10~15:20 (Q1グループA:P9) GRID:P17
天候:晴れ コース:ドライ 気温/路面温度:Q1開始時33度/52度

Q1を担当するのは安田。コースオープンになり、2分経過してからピットを離れる。計測1周目は2番手、計測2周目に4番手。思ったよりも踏ん張ってタイムを削っていく。しかし2周目がベストタイムの2分276秒で3周目は9番手でQ1敗退が決まり、明日は17番手からのスタートとなる。

安田裕信選手コメント
いつも応援ありがとうございます。今回はBOPがかなりきつくて、ストレートが全く伸びない状況で、フリー走行からタイムが厳しかったのですが、Q1を思い切って攻めたのですが、ちょっと届かず9番手で終了してしまいました。りきにバトンを繋ぎたかったのですが、今年初のQ1落ちになってしまいました。かなり悲しいですが明日りきと頑張って追い上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

大草りき選手コメント
フリーから今回厳しいんだろうなというタイムしか出ませんでした。厳しい練習走行になってしまったのですが、予選に向けて持てる能力を活用して、なんとか安田先輩も絞り出してはくれました。あと少し足りずにQ1落ちとなってしまったのです。後方からのスタートにはなってしまいましたが、持てるテクニックを絞り出して、絞り出して、良いレースが出来る様に頑張りたいと思います。

2023年8月27日(日曜日)
決勝(P13) 14:50~
天候:晴れ コース:ドライ 気温/路面温度:開始時32度/50度 終了時30度/39度

例年ならお盆が過ぎれば、暑さも少し納まってくるものだが、今年はスタート前のウォームアップ時で33度を超え、湿度も高く蒸し暑い走行開始となった。走り出しは、大草から。約半分で安田と交代。安田はトラクションが落ちてるとのコメントが。このセッションは11番手で終了した。

午後2時45分からの決勝レースは、三重県警察の白バイ8台、パトロールカー3台の先導による1周の交通安全を呼び掛けるパレードランを行い、さらに1周のフォーメーションラップを経て、450kmのレースはスタートした。スタートを担当するのは大草。スタートが決まり、1周目に18号車NSX、9号車AMGをかわして15番手。5周目から1回目のピット作業を行うマシンが5台。2分3秒台で周回を重ねる。この時のトップ61号車BRZは、2分2秒台という速さで走行。10周目に6号車AUDIのタイヤが外れFCY(フルコースイエロー)が導入される。翌周には解除されレースリスタート。この時点で9番手を走行。ストレートスピードの速い18号車の追いかけられ12周目にかわされてしまう。1回目のピットは21周目に行い、ドライバーは安田、タイヤ4本交換と給油を行い送り出す。しかしこの時に安田が痛恨のミスを犯してしまう。コースインするときのピットロードエンドで、通常より手前でスピードリミッターを解除してしまい、ピットロード速度違反で痛恨のドライブスルーペナルティを受けてしまう。ほぼ全車が1回目のピットを終了した30周目に15番手を走行。

32周目にペナルティを消化し14番手。前を走る96号車との差は34秒差。淡々と周回を重ねていく。44周目に56号車GTRが裏ストレートで右側タイヤが外れ、130Rアウト側で車両ストップ。この時もすぐにFCYが導入され、46周目に解除される。FCYのタイミングで得をするマシンもあれば、作戦に活かせないマシンもある。FCYが出そうなタイミングで、どこを走行しているかで順位はかなり変わってくる。2回目のピットも30周目から始まり、46周目にタイヤ交換と給油の為にピットへ、ドライバーは大草に代わる。そつなくピット作業を終え、大草を送り出す。この時点で16番手。5号車MCを48周目にかわし、7号車BMWを追いかける。その差は13秒。この時点で17番手。前を走る7号車との差を徐々に詰めていき、55周目に抜き去る。56周目に500クラスの1台が130Rアウト側にオーバーラン。この時も速攻でFCYが導入されるが、特に順位が変更することなく翌周には解除される。63周目に360号車GTRもかわし、13番手。前の60号車との差も縮めて行くが、70周目にチェッカーが振られた。

藤井一三監督コメント
いつもの如くというか更にといった感じの厳しい性能調整で速さが全く無くなった感覚のGT-R。それでも安田、大草の両ドライバー、チームスタッフ達、皆諦めずに戦いました。キチンと最後まで走り切ったもののポイントゲットする事は出来ませんでした。次戦菅生大会でリベンジです。いつも応援を頂いております皆様、そして暑い中サーキットで応援を頂きました方々にお礼を申し上げます。

安田裕信選手コメント
皆様応援ありがとうございました。大草選手頑張ってくれて代わったのですが、ピット出口でボタン(ピットリミッターカット)を早く押してしまった自覚もあって、ペナルティーを取られてしまいTeamに申し訳ない事をしてしまいました。自分でも初めて受けたペナルティーだったので、情けなくて悔しいです。その後のペースは、最初の10周位は良いのですが、それを過ぎると厳しい状況でした。それでもペナルティーがなければ10位にはなってたと思うと、自分のせいで本当に申し訳ないことをしたと後悔しております。ウエイトは軽いので、菅生戦では2台揃って表彰台乗れるように去年みたいにがんばりたいと思います。

大草りき選手コメント
今回はファーストスティント、サードスティントを担当いたしました。スタートから良いポジション取りで順位を上げることが出来たのですが、なかなかそこからペースが上がらず、後ろから追いつかれて抜かれてしまいました。ちょっと悔しいレースにはなってしまったのですが、性能調整が良くなることを願って、菅生に向けて準備を進めていけたらと思います。