2023年8月5日(土曜日)
公式練習(P5) 9:10~10:35
天候:晴れ コース:ドライ 気温/路面温度:開始31度/38度 終了34度/45度
夏の暑さが真っ盛りの富士スピードウェイで、第4戦が開催された。前戦から約2ヶ月のインターバルがあり、序盤戦では思うような結果が残せていなかった11号車。ここから従来の力を発揮し、表彰台の一番高いところを狙う。公式練習はオンタイムで開始された。走り出しは石川京侍から。走り出しの感じは悪くなく、路面が整ってきてもこのままで良いように感じるとのコメントが。その後富田竜一郎と交代し、タイヤの内圧を調整しながらセットを進めて行く。再び石川と交代し、予選セット、決勝セットを決めていく。その後再び富田と交代し、足回りの調整を行う。その後FCY訓練、サーキットサファリでは塩津も乗車し、最終チェックを行い公式練習は5番手で走行を終えた。
2023年8月5日(土曜日)
公式予選Q1 15:20~15:30 Q2 16:13~16:23 (Q1グループA:P1 / Q2:P3)
天候:晴れ コース:ドライ 気温/路面温度:Q1開始時33度/45度 Q2開始時32度/43度
Q1はを担当するのは富田。コースオープンになり、1分経過してからピットを離れる。
計測1周目は5番手。計測2周目には1分36秒903のタイムでトップ。計測3周まではタイムアップはなかったがそのままトップでQ1通過し、石川にバトンを渡した。Q2担当するのは石川。石川も富田と同じ様に1分経過してからピットを離れる。計測1周目に11番手。計測2周目に1分36秒854のタイムで2番手、その後タイムを更新する事は無かったが、4番手で予選を終えた。その後再車検で3位の車両が失格となり、明日の決勝は3番手からのスタートが決まった。
富田竜一郎選手コメント
今日は朝から非常に調子が良くて、予選はそんなに心配してませんでした。Q1走ってみたら、車のフィーリングも非常に良くて、思った以上のタイムが出たので、Q1通過して良かったと思います。Q2に向けてアジャストしていったのですが、中々力及ばず京侍君に気持ちの良い状態でアタックして貰うことが出来ませんでした。申し訳ありません。明日は3番手からのスタートなので、京侍君、塩津と一緒に頑張っていきたいと思います。
石川京侍選手コメント
走り出しから車の調子は良くて、富田さんがQ1トップで帰ってきてくれたのですが、僕の失敗もあり4番手でした。(3位のマシンが再車検失格になり繰りあがり)悪くない順位からなので、明日頑張って追い上げます。
塩津佑介選手コメント
富田選手と石川選手のおかげで明日は3番手からスタート出来ます。天候が不安定な部分はありますが、最後まで諦めずに優勝目指して頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。
2023年8月6日(日曜日)
決勝(P1)
天候:雨/曇り コース:ウェット/ドライ 気温/路面温度:開始時26度/31度 終了時25度/26度
天気予報で雨が降るとの事だったが、朝は太陽も見え、本当に雨が降るのかと思うほどだったが、前座のポルシェの決勝レースが終わる頃からポツポツと降り出した。ウォームアップ走行時にも雨はポツポツ程度で、路面は濡れている状況だった。走り始めは石川から。決勝レースは雨が降ることが考えられ、石川で路面状況が変化するなか、ドライタイヤでどこまで走れるか、タイヤの状況を見ながら走行。20分のウォームアップは石川のみが走行した。走り出しをウエットタイヤで走行してた他車も後半はドライタイヤで走行を行っていた。
午後1時45分からの決勝レースは、グリッド上で雨が強くなったり、弱くなったりと微妙な路面状況の中、全車ウエットタイヤを選択してのスタートとなった。
本来ならパレードラップが行われる予定だったが、セーフティーカースタートで決勝レースは開始した。ファーストスティントを担当するのは石川。2周周回後、3周目からレースがスタートする。トップ3台が固まって1コーナーへ。暖まりの良いダンロップタイヤを履く61号車BRZと共に、横浜タイヤを履く4号車AMGに襲いかかる。4号車を最終コーナー手前で抜き去り、61号車を追う。ストレートスピードは61号車に負けるものの、1コーナーのブレーキ勝負で前に。トップを走行する。雨は上がり、徐々に路面は乾く方向へ。6周目辺りから4号車のペースは石川より3秒近く速くなり、7周目に4号車にかわされ、88号車Lamborghiniにも抜かれてしまう。9周目にドライタイヤへの交換とほんの少しの給油を行う為ピットへ。そのまま石川を送り出す。
その他の車両も続々とドライタイヤに交換し、13周目には再び3番手を走行。前を走る88号車とはこの時2秒差。後ろの7号車とは6秒差があった。この時の路面と横浜タイヤがマッチしているようで、前の2台とは徐々に引き離され始める。しかし後方との差もまた引き離していった。GTRの燃費を考えると石川には残り40周以上は走りきらないと余分なピットが発生してしまう。タイヤもまだ開発途中で、どこまで走れるか未知数ではあったが、石川は1分39秒台とトップと遜色ないタイムで周回を重ねる。33周目の2コーナーで244号車が火災でストップ。セイフティ-カーが6周に渡って導入された後にリスタート。前方は88号車、後方は10号車GTRになっていた。88号車との差は1秒以内でバトルを展開し、この状況は50周目に88号車がルーティーンのピットインするまで続いていた。11号車も52周目にドライバー交代、タイヤ4本交換、給油を行う為にピットへ。富田をスムーズにコースへ送り出す。ほとんどの車両が2回目のピットを終えた60周目には、トップ4号車、2番手10号車、3番手11号車と続く。ここに来て61周目に今度は25号車から火災発生。
ここで赤旗中断となる。なかなか炎が納まらず、その上雨が再び降り出した事により、路面は完全なウエットに。その為約50分間の中断となる。赤旗中断中ではあったが、安全を考慮しストレート上でウエットタイヤに交換することのみ許可される。16時30分にレースはリスタート。10号車と11号車がトップの4号車を最初のスタート時のように水しぶきを上げながらかわしていく。72周目に10号車をかわしてトップに浮上するが、またも雨が上がり始め、路面が乾いていく。これで再び4号車のペース上がり、78周目にトップを奪い返されてしまう。既にドライタイヤに履き替えたマシンのラップタイムを見ながら、タイヤの交換時期を見極める。80周目でドライタイヤを履いたマシンが、富田のタイムを上回った為、81周目に富田をピットへ呼び戻し、ドライタイヤに交換し富田を送り出す。この時トップを走る4号車との差は73秒。4号車もタイヤ交換のためその後ピットへ。
この時のトップ2台は、ウエットタイヤのままで走行を続け、タイム差は86周目で38秒。しかし、ラップタイムが7秒以上富田が速く、周回毎に差を縮めて行く。90周目に1コーナーで60号車SUPRAをかわし、92周目に61号車を捉え抜き去った。翌周にファイナルラップを迎え、3年ぶりの優勝を果たした。燃えた車両2台のドライバーは、煙は吸っていたものの大事には至らず、胸をなで下ろした。
藤井一三監督コメント
優勝する事が出来ました。ありがとうございました。順調に公式練習、予選とこなし、荒れた天気と荒れた展開の中でもそれを上手く味方に付けることが出来ました。赤旗からの再開後のドライタイヤへの交換もエンジニアの好判断も有ってこれ以上ないタイミングとなりました。富田、石川、塩津のドライバー達もミス無く見応えの有る完璧なレースを展開してくれました。次戦鈴鹿も攻めていきます。応援を頂きましてありがとうございました。
富田竜一郎選手コメント
率直にうれしいです。今年11号車に京侍君と乗ると決まってからどうしても2人で、3人で勝ちたいと心に決めて今年開幕して、なかなか辛いレースを過ごした後のRd3鈴鹿で勝てるかも?という希望を持ってた中でのレース中断で、すごく悔しい思いで2ヶ月過ごしてきて、今回走り出しから車もタイヤも凄く調子が良くて、本当はポールから勝てるかという気持ちの中でいましたが、そこはなかなかうまくはいきませんでしたが、結果的にこういう形で、チームの判断だったり、京侍君のドライビングだったり、全てがかみ合って最後の最後にトップに立ってこうやって優勝出来たことは、僕のレース人生の中で、1番か2番目にうれしいレースになったと思います。本当にありがとうございました。
石川京侍選手コメント
僕がスタートを担当して、最初の5周位はペースも凄く良くて、楽しかったのですが、あとは耐えるレースになってしまいました。そんな中でもトップ3で、結構良いペースで走れていたので、富田さんが最近ノリノリで僕がここを頑張って走りきれば逆転してくれると信じてました。実際にそのようになったのでめちゃくちゃうれしかったです。
塩津佑介選手コメント
本当に素直にうれしいです。いくつも分岐点はあったと思いますが、チーム一丸となってそれを乗り越えて、最後の最後優勝という形で締めくくれたので、本当に嬉しいです。7日が誕生日なので、チームの皆様から最高の誕生日プレゼントをいただけました。本当にありがとうございました。