【レポート】2022 SUPER GT RD.6 SUGO 10号車 TANAX GAINER GT-R

【レポート】2022 SUPER GT RD.6 SUGO 10号車 TANAX GAINER GT-R

2022年9月17日(土曜日)
公式練習(P11)9:25~11:00
天候:曇り コース:ドライ 気温/路面温度:開始24度/30度 終了24度/32度

秋の気配を感じる東北仙台。シリーズで最大のサクセスウエイトが載る第6戦菅生は、白い雲が少しかかる青空で、気温は24度というレース観戦日和の中開始された。

走り出しは富田竜一郎から。走り始めは車の違和感がなかったものの、周回が進むにつれてオーバーステアが出てくる。路面状況にも左右されるので、リアウイング、リアの足回りを調整し、大草りきと交代する。大草もマシンチェックし、再び富田と交代する。2種類のタイヤを確認し、予選に向けてセットアップを進める。占有走行は大草がアタックし、このセッションは11番手で終了した。

2022年9月17日(土曜日)
公式予選Q1 14:48~14:58 Q2 15:23~15:33(Q1グループB:P4 / Q2:P12)
天候:晴 コース:ドライ 気温/路面温度:Q1開始時25度/36度 Q2開始時25度/34度

午前中よりも雲が多くなり、台風の影響か風も強くなってきた。サクセスウエイトの93kgを積んでの予選開始となる。Q1担当は富田。1分間ピットで待機してからコースへ。計測1周目に12番手、2周目には1’18..376のタイムで2番手に。3周目はタイムアップが叶わなかったが、4番手でQ2に繋げる事が出来た。

Q2担当するのは大草。富田より若干長めにピットで待機してからコースへ。計測1周目に1‘18.436のタイムで3番手。2周目は1コーナーでオーバーランしタイムアップできず。3周目もまとめることが出来ず8番手に。最終的に13番手で予選を終えた。その後ポールポジションを獲得したマシンがタイム抹消になり、決勝は12番手からのスタートが決まった。

富田竜一郎選手コメント
今回はQ1を担当しました。朝の練習走行から良くも悪くもなく、正直Q1通らないんじゃないかと思っていましたが、意外と車もタイヤも良いパフォーマンスを発揮してくれて、Q1を4番手で通過する事が出来良かったと思っています。ただバランスの面で非常に苦しい面があって、そこを改善出来ずに、大草君にはつらい思いをさせてしまったと思っています。明日300kmと長いので、しっかりと頑張っていきたいと思います。

大草りき選手コメント
Q2を担当しました。走り出しから今までと違って、93kgのサクセスウエイトが重くのしか掛かってると感じました。初めてのGT3での菅生だったので、いろいろと苦労しました。Q1で富田さんが良い方向に車を持っていってくれたおかげで、良いフィーリングで予選は走れたのですが、欲をかいたせいで僕がミスをしてしまって、シングルポジションで終わるところを、この順位で終えてしまった事はミスだと思うので、反省して明日に向けて頑張ります。

2022年9月18日(日曜日)
決勝(P3)
天候:曇り/雨 コース:ドライ/ウェット 気温/路面温度:開始時28度/36度 終了時25度/28度

決勝スタート前のウォームアップは大草からスタート。菅生の空は昨日よりも厚い雲に覆われ、すぐにでも雨が降ってきそうな空模様だ。大草は決勝に向けて最後のチェックを行い、富田と交代する。富田もフィーリングは悪くないとのこと。決勝セットに自信を持てたようだ。

グリッドへの試走前にパラパラと雨粒が頬に当たり、菅生の魔物が顔を見せ始めた。グリッド上では雨はやみ、2周のフォーメーションラップが開始された。初めの1周は、宮城県警察の3台の白バイ、2台のパトロールカーの先導のもとパレードラップとして行われた。そして1周のフォーメーションが行われ、300kmのレースが開始された。スタートを担当するのは大草。そのままの順位で1周目を通過。前車6号車とは0.5秒以内で責め立てる。10周目辺りから雨が降り始め、14周目頃にはかなりの雨量となり、路面を濡らす。10台近くのマシンがウエットタイヤと交換するためにピットへ。15周目に大草はそのままのタイヤでいけると判断し、ウエット路面をドライタイヤで走行する。DUNLOPタイヤはグリップ力があり、大草をサポート。レインタイヤの交換したマシンとも遜色ないタイムで走行。燃費、タイヤの事を考え29周目にルーティーンのピット作業を行い、富田をコースへ送り出す。この時点で完全なウエット路面。ドライバー交代を行っているマシンの中では3番手を走行。前を走る7号車BMWを追いかける。しかし、徐々に雨が止み、路面が乾き始めるとタイヤと路面がマッチせず富田のペースが上げられない。

45周目にドライタイヤと交換するためにピットへ。徐々にペースを上げていく富田。コース上で走行してるマシンの中でもトップに近いタイムでLAPを重ねる。タイヤ交換する前にかわされたマシンを次々とパスし、52周目には3番手までポジションを上げていた。前を行くのは僚友11号車。セクター1,2は富田に分があるが、セクター3.4は11号車石川に軍配が。52周目頃から、ラストラップまで攻防は続く。残り10周辺りから再び雨が降り始めかなりスリッピーな路面状況に。ここで無理をして抜くことは2台ともにリスクがあり、富田はそのまま3番手のポジションでチェッカーを受けた。

藤井一三監督コメント
難しいコンディションのレースとなりましたが、富田選手、大草選手の両選手共大健闘でした。チームの戦略も上出来だったと思います。今回の表彰台ゲットは2人のドライバーの頑張りが大きく、褒めてやってください。次回のオートポリスは今までとは状況が変わりますが、頑張ります。応援を頂きましてありがとうございました。

富田竜一郎選手コメント
第1スティントは非常に厳しい条件の中で、最後までスリックで走りきってくれた大草くんが凄く頑張ってくれたと思いますし、そのタイミングで11号車の安田さんが前にいてくれたおかげで、僕たち10号車にとっては非常にありがたい状況でした。あの時点では展開は10号車11号車に向いてたと思います。ただウエットを履いてからのペースが、他のタイヤメーカーに比べて厳しかったので、あのままのコンディションのままでレースが展開していくと厳しかったですが、ドライアップしてくれたおかげでスリックに替える事が出来、そこからのペースは自分たちが自信持って走れる状態だったので、11号車のすぐ後ろの3位でチェッカーを受けることが出来ました。僕たちにとって120点の結果だと思っています。前回の2位よりうれしい3位表彰台でした。

大草りき選手コメント
菅生の初レース無事に終了しました。僕のスティントで雨が降ってきたりして、凄く難しいコンディションになってしまったのですが、しっかりと自分の仕事を遂行出来たのでそこはホッとしています。その中で安田さんに抜かれたときでも、GT3でのレインコンディションの走り方を後ろから見てて凄く教わった気がしています。その辺り次戦から自分の中で消化したいと思っています。