2022年5月3日(火曜日)
公式練習(P1)9:00~10:35
天候:晴 コース:ドライ 気温/路面温度:開始13度/18度 終了19度/27度
朝から好転に恵まれた富士スピードウェイ。若干朝は肌寒さを感じるものの、徐々に気温も上がり最高のレース日和となった。入場制限も緩和され、沢山のお客様がサーキットに詰めかけていた。
走り始めは大草りきから。若干マシンはアンダーステア気味で、すぐに富田竜一郎と交代。今回はブレーキの調子も良いようで、持ち込みのマシンセットも嵌まっているようだ。車高を調整して今回3人目のドライバーとして登録している塩津佑介が乗り込む。5周の計測を行い再び大草へ。より貪欲にセットアップを進める。GT300占有時間に富田と交代し、予選アタックシミュレーションを行い、完璧なアタックで、このセッショントップタイムで終了した。
2022年5月3日(火曜日)
公式予選Q1 15:18~15:28 Q2 15:53~16:03(Q1グループB:P4 / Q2:P2)
天候:晴 コース:ドライ 気温/路面温度:Q1開始時16度/23度 Q2開始時14度/20度
午前中と変わらずの好天の中オンタイムで予選は開始された。10号車のQ1は、Bグループで大草が初めてQ1を担当する。約1分ピットで待機してコースへ。計測1周目2周目3周目ともトップに名前が掲示される。4周目にベストの01’35.782で4番手に。1分35秒台は5台のみで、大草はQ1突破を無事になし終え、富田にバトンを繋ぐことが出来た。Q2は自信をもってアタックする富田。富田も1分ほど待機してコースへ。計測1周目は11番手、2周目にはベストアタックの1’35.253のタイムでトップタイムを計測。
このままポールポジションかと思われたが、開幕戦でポールを獲得している61号車BRZが驚異的なタイムを記録し2番手に。しかしここからは富田もタイムを更新するべくアタックを行うが、残念ながら更新出来ず、明日の決勝は、フロントローからのスタートが決まった。
富田竜一郎選手コメント
2019年以来の富士のレースで、Q2担当したのもその年だったのでわからない部分も多かったのですが、フリー走行でもマシンのフィーリングも凄く良くて、Q1担当した大草君からもマシンの調子は凄く良いとのことだったので、その言葉を信じて思いっきりいったら、最終的には2番手ではあったのですが、自分自身ではアタックの内容は余り納得していませんでした。もしかしたらポールを取れるかもと残念な気持ちはあるのですが、うまくまとめられていたら、多分61号車と変わらないタイムが出たという手応えがあったので、正直、ものすごく悔しい。今までの予選のなかでも一番悔しいです。開幕戦は予選3位、決勝6位だったんですが、自分たちに問題があって順位を落としているところがあるので、今回はまず自分たちが100%ミスなくレースを終えることを第一の目標にして、そのうえでリザルトがついてきてくれたらいいなと思っています。
大草りき選手コメント
前回と違って今回はQ1を担当させて頂きました。やはりかなり緊張してしまってましたが、エンジンが掛かって富田さんから『楽しんでおいで』と無線機から声をかけて頂き、少し気が楽になりました。気負わなかったせいで4輪脱輪してしまって、そこで焦ってしまいましたが、翌周にきちんとアタックが出来て、自分のするべき事が出来たので自分を褒めたいと思います。
塩津祐介選手コメント
富士の公式テストの時にクラッシュさせてしまって、すごいチームに迷惑をかけてしまってドン底の状況だったんです。でもこの場に立てて本当に感謝しております。またチャンスがあったらアピール出来るように全力でがんばりたいと思うので、応援よろしくお願いいたします。
2022年5月4日(水曜日)
決勝(P1) 14:35~
天候:晴 コース:ドライ 気温/路面温度:開始時20度/33度 終了時17度/22度
前日に続き好天に恵まれた富士スピードウェイ。スタート前のグランドスタンドは多くの観客が埋め尽くす。ウォームアップでは、まず富田がスタート。スタート前の最後のチェックを行う。ブレーキパットとディスクが新しく、当たり付けが出来ていないためのブレを多少感じるものの、10分ほど走行し大草と交代。このセッション5番手のタイムを計測し終了した。
スタートドライバーは富田。2周のフォーメイションラップを行い450kmのレースがスタートした。スタート直後からアグレッシブにトップの61号車に迫りコカコーラコーナーで抜き去り1周目でトップのポジションへ。周回毎に61号車を引き離していく。10周目を過ぎた辺りから、トップ6台が1分37秒台でレースを引っ張っていく。富田は24周目で61号車との差は3.4秒に。29周目に1回目のルーティーンのピット作業を終えドライバーは大草に。今年の450kmレースは、2回のピット作業で必ず給油を行うことが義務化されているため、大草がコースインしたときは、レース序盤すでにスプラッシュのみ行った1回目の作業を済ませていたマシン2台が前方に。
まず4号車AMGを34周目にかわす。38周目のヘアピンで22号車AMGが単独でスピンしスポンジバリアに激突し大破。すぐにFCYが導入され、翌周にはSCに。ピットレーンがオープンになった45周目に52号車SUPRAが給油のためピットへ。この時点で大草はトップに返り咲く。さらにコースサイドのバリアに補修が必要であるとして、レースは2019年以来の赤旗中断となった。午後4時25分にバリアの修復を終えて、レースはセーフティカー・ランで再開。50周目にリスタートとなる。大草の後ろには、同じGTRの34号車が徐々にペースをあげて近づいてきていた矢先の54周目、メインストレートでトップを争うGT500クラス(59周目のマシン3台が、スロー走行をしていたGT300クラスのマシンを避ける為にハンドルを切り、内1台が観客席側のガードレールに激突し大破。
レースはふたたび赤旗中断となった。ドライバーが怪我が心配されたが、大事にはいたらず。ただガードレールが大きく破損したため、この修復作業に時間を要した。午後6時10分にセーフティカー・ランで再スタートされるが、そのまま午後6時20分のレース最大延長時間を迎えチェッカー。なお2回の給油回数義務規定は撤廃され、10号車は今シーズン初優勝を遂げた。ただし、規定周回数に達していないため、獲得ポイントは半分となった。
藤井一三監督コメント
優勝することが出来ました。皆様の応援のおかげと感謝しています。赤旗が2回も出る荒れたレースとなりましたが、クラッシュした2台の両ドライバー共に無事で安堵しています。富田、大草の両ドライバー共に堅実に、しかも速く良いレースをしてくれました。良い流れでここまで来ています。次回鈴鹿レースも頑張ります。引き続き応援を宜しくお願いします。ありがとうございました。
富田竜一郎選手コメント
非常に難しいレースになってしまって、結果としては釈然としないですし、僕たちだけでなく勝てたかもしれないというチームがいるとは思うんですけど、まず高星(明誠)選手に大きな怪我がなかったのが個人的にはすごく良かったなと思っています。スタートからいいペースで後続を引き離すことができましたが、後半に向けて僕たちは(タイヤ)無交換という作戦は採れそうもなかったので、単純にスピードレースをしようと決めていました。そのなかで望んでいたペースが出せて想定どおりのレースができていて、タイヤ(性能)の落ちも想定よりは良かったこともあって、前半(スティント)を延ばすことができました。その後、大草(りき)選手に代わってから、ほかのクルマがスプラッシュだったりショートの燃料を入れているなかで、ウチはフルタンクでかなり長くいけるようにしていたので何台かに前に行かれてしまったんですけど、大草選手が順位を戻してくれました。そのおかげで今日ここにいられていると思っているので、チーム全体としてがんばれた結果かなと思っています。
大草りき選手コメント
とても難しいレースになってしまったんですけど、自分のスティントで2回赤旗が出て、その両方でクラッシュしてしまったドライバー、ふたりとも無事でとても良かったなとまずは思っています。富田選手が後ろを結構ぶっちぎった状態で僕にバトンを渡してくれて、めちゃくちゃ緊張はしていたんですけど、しっかりと大きなミスなく終われたことはひと安心です。まさかデビューイヤーでこんなに早く勝てると思っていなかったので、まずは自分をここまで走れるように指導してくださった富田選手、チームをはじめとするみなさんに感謝したいと思っています。
塩津祐介選手コメント
今回、僕は走る機会はなかったんですけど、この場に立つことができて本当にチームのみなさんに感謝しかないです。また走れる機会があったら全力でがんばりたいと思うので、よろしくお願いいたします。本当にいろいろなことを学ぶ機会があったので、それをしっかり肝に銘じて、またチャンスがきた時にしっかり結果が残せるようにがんばりたいと思います。