【レポート】Rd.7 MOTEGI 10号車 GT-R NISMO|SUPER GT2020

【レポート】Rd.7 MOTEGI 10号車 GT-R NISMO|SUPER GT2020

2020年11月7日(土曜日)
公式練習 (P)9:05〜10:40

天候:晴:コース:ドライ 気温/路面温度:開始12度/14度、終了17度/23度

2020年シーズンもいよいよ残り2戦。例年であれば最終戦の日程だったが、今年はコロナ禍の影響により第7戦となる。 前戦鈴鹿ラウンドではSCのタイミングにより勝負権を失ってしまったことによりノーポイントに終わっていた。
第7戦では全戦参戦した車両は、ウェイトハンディが第6戦まで積んでいたウエイトからその半分になり、10号車は20kgを積むことになる。

走り出しは石川京侍から。
3戦連続低迷しているため、この1戦がチャンピオン争いに生き残れるかが勝負の鍵となる。
バランスはそんなには悪くはないが、ブレー キを踏むとABSが効いてしまう症状に悩まされ、リアのトラクションもない。フロントの車高、足回りを調整し今度は星野一樹がマシンに乗り込む。
その後リアの車高などを調整し、このセッションは18番手で走行を終えた。

2020年11月7日(土曜日)
公式予選 (Q1グループA:P1/Q2:P) 13:30〜13:10/14:23〜15:33

天候:晴:コース:ドライ気温/路面温度:Q1開始時18度/23度 Q2終了時19度/23度

今回も公式予選(Q1)は、2組に分かれ各組上位8台がQ2に、進出することが出来る。
今回も10号車はAグループになる。 Q1を担当するのは石川。2戦連続でQ1を惜しいところで敗退しているので、今回こそQ2に繋げたい。
1分ほどピットで待機してからコースへ。計測1周目は12番手、2周目は9番手、3周目のラストアタックで01‘47.506のタイムを計測し3番手に。
その後他車のタイム更新はあったものの、7番手でQ2に繋げることが出来た。
よりマシンを良い方向にセットチェンジして、Q2担当の星野に託す。
しかしこのセット変更が良い方向には作用せず、コーナーをスムーズに曲がってくれない。
計測2周目で10番手、3周目で4番 手のポジションに掲示されるが、4周目にベストの01‘47.979のタイムを計測するが、15番手のポジションでアタックを終えた。
明日は15番グリッドからのスタートが決まった。

星野一樹選手コメント
残念でした。もうちょっといけると思っていたのと、ちょっと欲をかいた部分があって、Q1からQ2に向けてもっと改善しようと思って チームがやってくれたのですが、あまり良い方向に行かなかった事と、自分のアタックも3コーナーがうまく纏められなくて、それで ロスしてしまいました。悔しいですね。
でも、みんなで何とか、もっともっとっていう風にやった結果なんで、それをまとめられなかったのは残念ですね。明日まだ決勝があるんで、何とかここでいいレースをして、最終戦は必ずその表彰台争いできるように、まずは明日頑張りたいと思います。。

石川京侍選手コメント
2戦連続Q1を突破できてなくて、今日はなんとしてでも通るぞ!っていう気で臨みました。
一応通るには通ったんですけど、 やっぱりちょっと周りとの差は縮まってないので、チームと話しながら改善していきたいと思っています。

 

2020年11月8日(日曜日)
決勝(P1) 13:00〜

天候:曇:コース:ドライ 気温/路面温度:開始時27度/34度 終了時24度/29度

観客を入れての開催も今回で3回目。入場人数の規制はあるものの、グランドスタンドには多くのお客様がSUPERGTを楽しみにして下さっているのが感じられる。
残り2戦を取りこぼし無く、見応えのあるレースで観客を魅了したい。
ウォームアップ走行は星野から。昨日からまたセットを変更し、決勝のシミュレーションを行いながら走行。
昨日よりフロントの入りが良くなり、マシンが格段に良くなったと星野からの無線が入る。
残り3分で石川に交代しようとするが、1台のマシンがコース上にストップし赤旗中断。
このセッションはそのまま終了し、2番手タイムで決勝レースに光がさしてきた。
決勝レースは11月とは思えないほどの暖かさの中、定刻の1時にフォーメーションラップが開始された。
スタートドライバーは星野。1周目から久しぶりの星野の全開魂を発揮し、4台をパスして11番手に。

2周目に2番手を走行していた 244号車RCFがシャーシ交換 のペナルティストップを消化するためにピットへ。
労せずして10 番手のポジションに。
前を走る18号車NSXと後方から来る34号車NSXに挟まれな がらバトルを展開。10周目に 31号車PRIUSをかわして9番手。着実にポジションを上げていく。
4号車AMGを皮切りに、19周目辺りからルーティーンのピットが始まる。
20周目に入ったときに、ウォームアップ走行時にもコース上でストップしていた 5号車MCがピット作業を終え てのアウトラップのV字コーナー 手前でグリーン上にストップ。
鈴鹿の悪夢がよみがえる21周 目に無情にもSC(セーフティー カー)が導入されてしまう。

前回はピット後にSCが出され、トップの真後ろに付けてしまっていたため周回遅れ。
今度はピットの準備しているタイミングでのSC。ピット内は暗い空気に包まれてしまう。
27周目にSCが解除され、解除直後はピットが渋滞するため1周遅らせて28周目に石川と交代するためにピットへ。全車ルー ティーンのピットを終えた30周目で14番手。
今回のSCでは、SCが出る前の時点で10番手以内を走行していたマシン3台が約65秒のマージンを持って走行。
この時3位を走行していたのは、スタート後数周でバトルしていた18号車。
3位以内はほぼ絶望 的になってしまった。しかし石川は諦めずペースを上げていく。
32周目には21号車AUDI、34周目には34号車をかわして12番手。
38周目は3番手を走行していた18号車NSXがペナルティで後退し11番手に。あと1つポジションを上げるとポイントを獲得できる。
前車30号車PRIUSとの0.5秒以内のバトルが11周に渡って繰り広がられたが、47周目になんとかかわして10番手。48周目には87号車Huracánも抜き去り9番手に。前車は55号車NSXで差は9秒。
残り周回が少ないながらも10周を追いかけ、ラストラップで55号車を捉えて8番手でチェッカーを受けた。
その後11号車が他車との接触により30秒加算のペナルティが下され、7番手4ポイントを手にした。

藤井一三監督コメント
今回はセットアップを見直し、何としても表彰台をと目指して茂木へ。
その効果も有ってかQ1を無事通過。決勝に向けて更に 大胆にセットを変更して臨みました。
レースペースも良く徐々に順位を上げていた最中にまたもやSCが導入され、燃費の関係でピットインを遅らせざるしかなく辛いレースに成りました。
そんな状況の中でも2名のドライバーが頑張ってくれ、7位まで持って 行ってくれました。
次回富士最終戦、目指すは優勝のみです。
応援頂きまして有難うございました。

星野一樹選手コメント
ここまで何戦か苦しいレースが続いてたんですけど、何とかチームが毎戦良くしてくれるようとしてる中で、昼のウォームアップ走 行でちょっと良いセットが見つかって、いけるぞって手応えもありながらのレースだったんです。
本当に久々に攻められたし、なんか抜いてこられたんです。
もう本当に自分としてはこれで満足しちゃいけないんですけど、ちょっと光が見えたかなと思えました。
石川選手も後半頑張ってくれてたのですが、セーフティーカーでまたやられてしまいました。
それでちょっと辛い展開になっちゃったんですけども、追い上げてくれて最後8位(繰り上がり7位)まで行けたんで、最終戦はこれなら戦えるっていう手応えを掴めました。
今回悔しかったですけどでも、富士に向けてまた頑張りたいと思います。
応援ありがとうございました。

 

石川京侍選手コメント
ウォームアップの無線で星野選手からセット変更はいいかも、っていうふうに聞いててちょっとセットをつめてもらって、最後に乗ろうとしたら、まさかの赤旗終了でウォームアップなしでレースに行ったんです。
走行なしで決勝走った部分では問題なく行けました。
星野選手もスタートから6個ぐらいポジション上げて来てくれて、久々に行けるかもとちょっと緊張していたんですけども、 SCが鈴鹿同様入ってしまって、がっかりしてしまいました。
結果8位でフィニッシュできたし、車のフィーリング的にも良くなって 来ています。
最終戦に向けてもすごいポジティブに考えていけると思うので、今回の決勝は良かったと思います。。